


Mさん夫婦はゆったりした和室を、息子さんは趣味の油絵を存分に描くことのできるアトリエを希望。
家相学も参考にしながら、間取りは営業担当者が当初提案したものをベースにしてMさん一家の要望をプラスしながら決めていった。
1階は、息子さんの油絵がさり気なく飾られた玄関から、左手にMさん夫婦待望の2間続きの和室、そして右手には1つの洋間を挟んでLDKが広がる。
入って一番目を引くのが、優しい朱色のキッチンカウンター。
これは息子さんがショールームで扉のサンプルを一目見て気に入ったもの。
本来はクッキングヒーターの上にある収納部分がシルバーになっているが、デザインのトータルバランスを考えて、息子さんが一体成型のエンドパネルを作れないだろうかとTOTOに相談。その提案をメーカーも快し、リビングの雰囲気とも見事にマッチしたキッチンが出来上がった。
このキッチンカウンターに合わせて、ウォールナットのダイニングテーブルなど家具類、冷蔵庫等の家電をチョイスしていった。
このLDKをはじめ屋内の壁は、一部を除いて鹿児島県・霧島の火山灰を使った霧島壁で、結露を防いだり新築の家特有のニオイを吸収してくれるなどの効果があり、快適な空間づくりに大きく貢献。すべての壁と天井には新聞古紙を主原料にしたセルロースファイバーという自然素材の断熱材を入れている。窓は断熱性が高く紫外線もカットしてくれるペアガラスで、外から見ると少し緑がかっていて雰囲気が良いことも息子さんのお気に入りの理由。
浴室にはTOTOの最高級シリーズともいえる「スプリノ」を採用。掃除のしやすさに加え、光沢あるブラウンに花の模様が描かれたアート風の壁がオプションで選べることが息子さんの心をつかんだようだ。
階段を上がると、多趣味な息子さんの世界が展開。明るい南東方向に面した角部屋は、息子さんにとって最も大切なアトリエ。使い込まれた多くの画材に混じってパソコンもある。以前はパソコンはアトリエとは別の部屋に置いていたが、写真も趣味として始めたため、その処理に必要なパソコンをアトリエに設置。まさに趣味を謳歌するための空間づくりがなされている。このアトリエと隣のオーディオルームの天井は、他の部屋に比べて50センチほど高い3mとあって、かなりの開放感を実感できる。
オーディオルームは、当初プランにはなかったもので、途中から息子さんが発案。壁際に約20年使い続けている大きなスピーカーが鎮座し、じっくりとレコードを聴き込みたい時はこの部屋で音に浸るのだという。2階の廊下は、1階と違って床にナラ、腰板にタモを採用。タモは野球のバットなどにも使われる木材。ヒノキとはひと味違い、「タモならではの木目とマットな感じが気に入った」と息子さん。ここにも独自のこだわりが生きている。
完成した新しい母屋で暮らしはじめたのはつい最近ということで、暮らし心地を確かめるのはこれからのようだが、今のところ、息子さんは以前よりも安眠できるようになったことを一番に実感。Mさん夫婦もそんな息子さんに目を細めながら、嬉しさをかみしめているようだ。






